侑士・・・・
侑士・・・・
た ゆ
す う
け し
て
一人にしないで。
侑士
侑士・・・・
忍足「うわあああああああああ!!」
忍足「はぁはぁ・・・・」
又あの夢・・・・
忍足「くっ・・・」
・・・
・・・・
あいつは・・・
は死んだんや。
俺のせいで。
は中三なのにひとり暮らしで、おとなしいやつだった。
「侑士君・・・・あの・・・私ね・・私、侑士君の事、・・・す・・・好き・・・だったの。」
忍足「え・・・」
当時のことが好きだった俺はからの告白がとても嬉しかった。
「・・・侑士君・・・さもてるから・・・話しかけられなくなる前にいっとこうと思って・・・」
忍足「・・・いくら俺がもてたとしても、は・・・毎日俺とはなせるんよ・・・?」
「え・・・?」
忍足「・・・俺とが付き合うさかい・・・」
「・・!うそ・・・・・」
忍足「うそやないで・・?」
「・・・わ・・・たし・・・侑士君に嫌われてるのかとばっかり・・・・」
忍足「・・・ずっと・・・好きやった・・・」
俺たちは「恋人」という関係になれたんや。
「・・・いいよ?あがって?」
忍足「おじゃまします・・・・・!」
「?」
忍足「いや・・・なんでもない・・・」
その時俺はの家にいて、その広さと清潔さに驚いた。
の部屋は女の子らしくてしかも広い。これなら親も一緒に暮らしてもええんに・・・
忍足「もったいないなぁ・・」
「なんで?」
忍足「これなら、親も一緒に暮らしてもええんに・・・」
「・・・・・・」
は黙ってもうた。
忍足「・・・?」
「・・・・私、親に捨てられたの。」
忍足「は!?」
「・・・親はね、お金だけは困らないようにしてやる。って中一の時私をこの家においていったの。」
忍足「・・・・!!!」
話を聞くと、は心臓病の一種の病気を持っていて、それにあきれた両親は、を一人で暮らさせてるらしい。
「・・・・だからね・・・・友達とか、侑士君には離れてほしくないの。ずっと・・・」
忍足「・・・俺は!!俺はから絶対に離れへん!・・だから・・・寂しいときはいつでも言ってや・・?すぐに来てやるさかい・・」
俺はを抱きしめながらいったんや・・・・
「ありがとう・・・ありがとう・・・」
それから一週間ぐらいがたとうとしていた・・・
その日は青学との試合やったんや。
跡部「ここで負けたら、俺たちの夏は終わる。」
大事な試合やったんに、
負けてもうた。
それにこの日・・・・
俺は大切なものを失った。
試合が終わり氷帝が負けた後、俺は解散の合図とともに携帯を見た。
すると、からのメール。
「たすけて」
書いてあったのはその一言だけだった。
俺はあわてて、の家に駆け込んだんや
忍足「!!!!!」
そこには携帯を握り締め、倒れている。
その時はもう、冷たくなっていたのかもしれない。
けれど、俺はすぐ近くにあった親父の病院にを連れて行った。
忍足「が・・・死んだ・・・・?」
親父によると心臓の病気が発病したらしくは倒れたらしい。
俺が・・・・もう少し早く、の元へ行ってやれば・・・・・・・・
そんな後悔が続き、俺は悪夢を見るようになった。
もう、あいつが死んだこと自体が悪夢だったのかも知れない。
あいつはいつまでも、暗い闇のそこで、俺を呼んでいるんや。
侑士
侑士
一人にしないで・・・・
と。
けして覚めることのない、悪夢の中で。
そして俺は又、後悔を重ね、悪夢を見る。
end